ガンダム Gのレコンギスタと自分
4年前の11月、初めてアルバイトを始めた。
大学生としていろいろ金が必要だったのもあるけれど、大学1年目がもう結構経ってしまったこんな時期に始めたのは理由がある。
GレコのBlu-rayを買いたかったからだ。
富野由悠季というアニメ監督がいる。
彼は機動戦士ガンダムで一世を風靡し、その後ガンダムに囚われてしまった。
そんな人が新しくガンダムを作るという。
一見「囚われてるだけ」なんだけれど、この作品で掲げられたのは「脱ガンダム」。
とりあえずPVを見る。
そこには、広大に広がる未知の世界があった。
当たり前だと思うだろう、新しいものが始まればそれは必ず未知の世界があるはずだ。
でも、それを感じることができる作品ってなかなか出会えない。
当時、ちょうど大学一年生で俺は未知へと踏み出したばかりだった。
未知の歩き方なんて知らないから、手本が欲しかった。前に進もうって思える存在を欲した。
そのうえで、富野由悠季がやったことはぴったりだった。
「元気のGだ!!ロボットアニメで目指すんだ!!Gのレコンギスタ!!ベルリとアイーダの冒険はすごいぞ!!」
そう、冒険だ。こんなご老体が冒険始めたんだぜ?そして俺は今から、いや今も冒険をしているんだ。元気のG、やってやろうじゃないか。
そこから先は、日々を生きる理由の一つになってた。毎週金曜深夜、バイトが終わって帰って来ればあの世界が見られる。
別にそんな後ろ向きな理由だけで生きてたわけじゃないし、日々の生活がそんな辛かったわけでもないよ。
でも、一緒に歩いてる感覚が心地よかったから少し依存してた。
そんな俺がGのレコンギスタが終わった時どうなったかって、前に進んでたに決まってるだろ。
これはそういう話。
元気のGって話さ。