NRRW雑記

あれが面白かったとか、これが美味かったとか、楽しかったとか嬉しかったとかそういうの残ってるといいかなって思ったので書きなぐってます

WHITE ALBUM2 closing chapter

closing chapter、introductory chapterから3年後。
春希と雪菜は同じ大学に入り、そして3年前に縛られお互いに離れられないのに近付けば傷付く関係を続けている。
春希は3年生から転部しバイトに熱中することで気を紛らわせようとし続け、雪菜は歌うことを辞め高校時代からの友人である依緒と武也以外には心を開くこともできずどん詰まりだ。
そんな状態が改善しないまま、また3人だったころの「届かない恋」が大学で流れる、ホワイトアルバムの季節がやってくる。

「届かない恋」は文化祭のステージで彼らが最後に演奏した
春希が作詞し / かずさへの想いを
かずさが作曲し / 春希のために
雪菜が歌った / 自分だけがいないとわかっていながら
曲だ。
雪菜は気付いていた、これは春希からかずさへのラブレターなんだと。
この歌には自分だけがいないと。
それでも文化祭では彼から彼女への気持ちを思って歌った。
それが、誰もが誰かを裏切ってひとりぼっちになったことで自分の歌になってしまった。
そんなものが3年間自分の通う学校で流され続けてるの地獄すぎる。

話を戻して、この時春希を取り巻く状況は雪菜とはかなり違う。
バイト先での関係、転部先での関係が目立つ春希に対し前述したように雪菜は高校のあの頃周りにいた人のことしか見ていない。
もちろん呆れるほどモテるため周りに人は多いが、スペシャルコンテンツを見ても雪菜はほんとうにまったく周りなんて気にしてない。
ただあの頃を思い出し、後悔し、罪悪感に少しずつ少しずつ押しつぶされている。
目を逸らし続けている(目を逸らすということは意識していないとできない)春希と見つめ続けている雪菜。
緩やかな破滅かと思われた時、そこに転機が訪れた。
春希がかずさの特集記事を書くことになったのだ。

いろいろとざっくり飛ばしてこれが何に繋がるか。
これまでにないほどの破滅だ。
クリスマスの日、武也たちのお節介で2人きりのデートをすることとなり、雪が降った。
2人は共に過ごし、お互いの気持ちを確かめ合い、3年ぶりのキスをして、ついに、ついに結ばれるはずだった。
ホテルに入り、準備を進める2人。
もうかずさに囚われず2人だけの道を歩む、そう心に決めたはずだったのに。
また過ちが2人を引き裂く。
かずさを忘れたという春希。
忘れられるわけがない、そんなことは雪菜が誰よりも知っていた。
かずさの特集記事は彼女の過去を虚飾なく綴り、懐かしいあの日々を思い出すには十分すぎるものだった。
あの日々の、春希の気持ちも。
春希のかずさへの気持ちが何も変わっていないと、「届かない恋」の歌詞のように彼から彼女へのラブレターをまた見せられていると雪菜はわかってしまった。
こんなものを見せられて「かずさのことを忘れた」なんて納得できるわけがない。
あと一歩だと思われたゴールは、気がつかないうちにはるか彼方だった。

拒絶されて春希は絶望のなかで悶える。
ここで彼のとる選択が終わり(close)を左右することになる。

一つ目は、バイト先の後輩、かつての自分のようにお節介焼きな女の子を頼ることだった。
杉浦小春。あの高校の3年生だ(雪菜の弟と同級生)。
最初はお互いに犬猿の仲といった関係だったものの事情を知るほどに同情してしまう小春。
まさしく深淵を覗くものはまた深淵に覗かれているといった流れでお節介をかけ続け深みにはまっていった結果春希を好きになってしまった。
春希の逃げ場になった小春はこのあと、3年前に起きた過ちを1人でなぞってしまう。
友人に嘘をつき、深刻な事態を隠し、不義理を働き……そして肉体関係までもってしまう。
どんどんと泥沼化していく状況、小春はもとあった信頼関係を崩し友人たちは小春の所業を許さない、周りの人達は嘲笑う。
逃げ場になったはずなのに、気がつけば小春の逃げ場は春希しかなくなっていた。
春希との不貞が原因であるのに逃げ場がそこにしかないから抜け出せない負のループ。
自分の正義感が自らの行いを咎めるのに本能が求めてしまう。それに罪悪感を抱きつつ幸福感に包まれる。
もちろん周りの人からの誹謗中傷は度を過ぎているのだから被害者としての側面はある。
しかし、元を正せば加害者は自分だ。
でも止められない。

ループは際限なく、削られていく精神は過激な行動をとり余計深みへと落ちていく。
ただ、正しいと思ったことをしたかっただけなのに、何故こんなことになってしまったんだろう。

壊れかけた裏切り者同士が、慰めあって出した結論は「比較的悲しみが少ない終わり」を目指すことだった。
根が善人だから正しいことをすると決めたのならあとは早い。
彼らは全てに決着をつけた。
小春は友人への贖罪を、そして春希は3年前との決別を。

切嗣の言葉を思い出す。
「誰かを助けるということは、誰かを助けないということ」
春希は小春を助けると決めた、だから、雪菜を助けることはできなくなった。
マルチエンドでは当たり前のことだ、誰かが選ばれ他は選ばれない。
その当たり前をintroductory chapterの存在があることで重く重く押し付けられるのは本当に上手いなと思った。

2人だけの戦いの結末は、希望に満ちていた。
俺の書き方が悪くてただただ自業自得が償っただけって感じになってしまって申し訳ない。
ただ、善人が美しさに目を奪われてそれ以外を台無しにしてしまったあと、そのことを悔いて立ち上がれたこと。
そして春希と雪菜の最後がとてもよかった。

二つ目は、グータラとしていつも世話を焼かされるが、あまり女を感じさせずフラットな関係でいられる貴重な友人に甘えることだった。
和泉千晶、研究室の同級生。
彼女については謎なことが多く、その全てを知るにはなんと千晶ノーマルエンド→introductory chapterの全て→千晶エンドとやらなければならない。
そう、実はあの5人以外の3年前からの因縁だ。
ひとまず千晶との関係はひたすらに堕落だ。
千晶は春希を甘やかし続ける。春希はそれに甘え続ける。
そして突然いなくなる。
春希は癒されてはいるため、そこから社会復帰を果たしつつ、ときに雪菜以外の女に救いを求めたことを依緒に糾弾されながらも4人の関係へと戻って行く。
千晶が隣にいない春希として。

これが千晶ノーマルエンド。
何故、千晶はこんな行動をとっていたのか?
それにはまず前述したintroductory chapterの全てについて話す必要がある。
率直にいうと、和泉千晶はあの高校にいて、あのライブを見ていたのだ。
そして部外者でありながら春希とかずさと雪菜の関係を把握していた。
千晶は演劇部の役者として芝居に関することを貪欲に欲していて、そんな時にあの3人に目をつけたのだ。
その観察眼は武也のものを遥かに超え、かずさから春希への気持ち、春希の歌詞に込められた気持ちにまで届いていた。
武也は演劇部の女子を紹介してもらう見返りとして届かない恋の音源を渡してしまうが、千晶の危険性に気付き春希たちから遠ざけた。
そして、ここから千晶の仕込みが始まった。
全ては自分の演劇のための、他の全てを踏み台にすることを厭わない宇宙人の侵略計画。

話をまた3年後に戻そう。
前に3年間届かない恋が大学で流れてると書いたのを覚えているだろうか。
その地獄を作った張本人が和泉千晶だ。
疑問が解答を得るとようやくどこかで見た疑問にいきつく。

何故、千晶はこんな行動をとっていたのか?

勘のいい人ならもうお気付きだろう。
つまり、全ては演劇の、自分の芝居のためだ。
そのためだけに大学に曲を流行らせ、転部してきた春希に近づき、雪菜に拒絶された春希を受け入れた。

ここからが、千晶エンドだ。
ここまでで千晶の本性に触れている奴が1人だけいる、武也だ。
彼がそれを思い出すことで道は切り開かれた。
劇団ウァトス、大学に存在する結構名の知られた演劇サークルに千晶が在籍していることを突き止め、そこで真相を知る春希と武也。
そのおぞましいまでの演技力で騙されていた、あの日々も言葉も全て千晶本人のためにやったことであって気遣いからくるものではなかった。
それどころか、自分は、自分たち3人のあの日々が利用されている / 心を許して話してしまった。
憤怒、憎悪、悲哀……その全てを受け止め、そして全てを認める千晶。
傷付くのは当然で、それは千晶にとっても例外でなく……

 

物語に感情移入することは物語を理解するうえで大変重要なことだ。

より完成度の高い演劇を目指す千晶にとっては必須の技能であり、同時に諸刃の剣でもある。

宇宙人なんて蔑まれた千晶さえ今回は深く刻まれた。

「物語を理解する」というのは一見すると客観的な立場に聞こえるが人間というのはそこまで機械のようにはなれない。

どうあっても主観になる、つまり「あなたの体験」になる。

これができなくなるのがいわゆる「現実に戻される」って感覚なんだろう。

さらに噛み砕こうか。「朱に交われば赤くなる」という表現が近いかな?

いや、今回に限って言えば「ミイラ取りがミイラになる」か。

驚異的な演技力で春希に近づき目的を果たした千晶だが彼女は春希と関わるうちに別のものを抱き始めてしまった。

それは彼女が役者であったからこそ持っていた危険性なのかもしれないし、他のヒロインのように単純なものなのかもしれない。

言い方が回りくどいのでサクッと進めよう、彼女は春希を愛おしいと感じるようになった。

ここにいくつかの決定的なエラーが発生している。

 

状況を今一度整理しよう。

①千晶は演劇のために自分を隠して春希、雪奈に近づいた

②雪奈に拒絶された春希を慰めるなかで千晶は一個人として春希を愛おしく感じすぎていく

③千晶の行動が舞台のためであったことが春希たちにバレる

 

このとき、千晶の行動方針は変わっていない。

全ては演劇のためだ。

しかし千晶は春希のための行動をとってしまう。これが最大の悪手だ。

何故か?それは千晶のなかに春希を裏切った罪悪感があり、春希への愛があり、そして雪奈に「敵わない」という感情を抱いているからだ。

求めて、求められなくて、それを外に出すこともできない。

ここにきて千晶がこの「WHITE ALBUM2」という舞台に立ってきたわけだ。

 

ははは、頑張ってFateアンデルセンやホームズ、ダヴィンチちゃんをイメージしながら書いてるわけだけどね。

さっき言った通り理解とは体験することであり、これをアウトプットするというのは追体験に他ならない。

端的に言って辛い。前にも書いたけど俺はこのゲームやって精神に異常をきたした。

拷問かよ。自分で始めたことだし、やめないけど。

 

話を戻そう。

千晶は雪菜に振り回され、幾度となく苛立ちを募らせていく。

それは「宇宙人」と評価されるほど人の心を省みない役者、瀬之内晶からは程遠いものだ。

劇団の団長からは「嫉妬」ではないかと言われ、春希からは雪菜と自分が持つ「大切な人を失うことの辛さを知らないからだ」と指摘される。

どこまでもつきまとう雪菜の影は千晶を事あるごとに打ちのめしていく。

「春希は誰のものなのか」「このキャラクターを演じられるのか」

たったひとつの切り札を胸に舞台は幕を開ける。

舞台に立つ女の戦い。

真の恋の道は、茨の道である(The course of true love never did run smooth.)

再び、否、初めての3年前が始まる。

 

演劇は、俺たちが読んできたあの日々が少しだけ変えられてそこに降臨していた。

その違いがより記憶を刺激する。

俺たち読者はもちろん、観客にいる2人も。

役者 瀬之内晶の前に立ちはだかるのは本物の雪菜だ。

千晶はそれを見て、雪菜は劇を見て何を感じるのか。

 

そんななか、唐突に切り札が失われた。

千晶が唯一持っていた切り札、女としての武器。

それはあの堕ちていく日々の産物、男と女がそれをすることの本質。

 

妊娠だと思っていた。けれど本当はそんなものはなかった。

体は貧血、心は失恋。

もうできることは………

 

演劇しか、自分の思いを雪菜に、春希に自分の方法で伝えることしかない。

 

 

 

 

「劇」は千晶の心と体の状態に反して大成功を収めた。

それは同時に、千晶がもう何も持っていないことを意味した。

もう全てが終わったのだ。時は過ぎ去ったし、そもそも自分のせいでこうなった。

切り札は気のせいだった。

和泉千晶は泣き叫んだ、それしかなかった。

捨てられた、手に持ってたものは全部手放したのに。

 

しかし、その日は3月になろうとしているのに雪だった。

雪は、いつも2人の分岐点に降る。

春希の選んだ道は千晶だった。

 

ああ、報われた千晶。

彼女のその後は幸福に満ちている。

 

その影には捨てられた雪菜がいる。

3年間の決着がつく。

あれほどまでに強大な存在として君臨していた雪菜が敗れていく、それがclosing chapter。

 

まぁ個人的に俺は自分のことを人間もどきみたいに思っているので非人間が人としての幸せを掴めたエンドは好きです。

見方が穿ち過ぎな感じはする。

そのうち紹介する予定の「仮面ライダーアマゾンズ Season2」もそういう系だよ!!!

 

問題はこのホワイトアルバム2、まだまだ終わらねぇんだわ。

その時の気分で書いてるから文体が変わってるのを感じる。

次行こうか。

 

三つ目はバイト先(出版社)の敏腕女上司にほどよい距離感を求めることだった。

風岡麻理はホワイトアルバム2のヒロインでも特殊な立ち位置にいる。

この話において年上はほとんど出てこない。親との関係性にも重点が置かれている(春希は親と不仲、雪菜は親と仲良し、かずさは親と不仲といった要素を初めとした対比、共感、羨望)ためなのか、春希の立場が頼られる側だからか。

そう、風岡麻理は春希「が」頼るタイプのヒロインだ。

あのほろ苦いでは済まされないクリスマス以降春希は二つのルートを除き誰かに支えを求めるが、その中でも風岡麻理は年上であり、上司であり、そしてかずさを連想させる存在だ。

和泉千晶のルートも依存度は高かったがこのルートの春希はそれ以上だ。

これまで頼られることは数多けれど、頼る機会が少なかった春希にはその受け止めてくれる存在がよほどキてしまったらしい。

 

ぼくも欲しい

 

素が出たな?

 

では、麻理さん(作品で呼ばれてる呼び名が自分の中で定着する、軽率に名前を呼んで覚えさせてくれ)の方はどういうヒロインかというと、closing chapterのサブヒロインで最もかずさに近い存在として書かれていると思う。

まず、ストイックなところ。かずさが音楽関係にストイックであったように麻理さんは仕事にストイックだ。そしてそれは同時に恋愛方向のあれこれがないという共通点でもある(感情としてないのではなく、表立って出てきにくいという意味)。

次に、その態度だ。かずさはクールビューティーといった第一印象を受けるキャラクターとして書かれている。そして、キャラクターを掘り下げていくと実はそんなことないのだということもわかってくる。麻理さんもまさしくそれだ。諸々の事情があって、ストイックさに逃げていたとも言える。いやこれは少しばかり棘がありすぎる言い方か?

 

特に大きな2点はこれらなのだが、実際に物語中でも度々かずさを意識したような演出が見られる。まぁおいおい、その時が来たら。

 

で本題に入ると、春希は大学生活を勉学とアルバイトに費やすことで雪菜から遠ざかり余計なことを考えないで済むようにしていた。

それがあのクリスマスを経て、アルバイト先に行くというのは、まぁ小春ルートもそうだし当然のような流れとも思える。違うのは小春は積極的にその関係に首を突っ込んできていたのに対し、麻理さんはあくまで親しい他人としての距離感を保っていた点だ。

そういう関係を頼るのだからそれはもうただただその関係への依存、あるいは「そういう関係ならきっと大丈夫(自分が)」という甘えなんだろうなって。

 

当然のようにクリスマスに仕事してる麻理さんはその距離感から優しく接してくれた。

 

え、めっちゃされたいな?麻理さんのこと密かに好きになってでもこの関係が心地よくて抜け出せねぇ気がつけば他の男との結婚式呼ばれてるみたいなのまでいきました。

 

今年のクリスマスイブは振替休日ですよ!

誰か遊んで!!!!!!

 

はい。

 

 

まぁそんなこんなで仕事をすることで精神の安定を少し取り戻した春希くん。

どうでもいいけどその仕事することで何かから目をそらす感じ秒速で見た。俺の仕事中を変なふうにする作品やめろ。俺はまだ辞める気ないぞ。

だいぶ麻理さんとの関係が心地よくて麻理さんがいないとだいぶ寂しくなっちゃった春希くん。

はい、千晶とは違う感じの依存ルート入ります。

そんな中年末は海外行ってそのまま友人と泊まってくるなんていなくなってしまう麻理さん。

寂しくてまた仕事いっぱいする春希くん。

 

ここで細かいところなんだけど、麻理さんは友人と海外お泊りして女水入らず(?なんか違和感?)をするわけなんですが麻理さんはかずさ寄りのキャラだけど友人がいるんですね。それも雪菜よりも依緒に近いタイプの。考え過ぎかもしれないけど。

 

その友人の悪ふざけで一瞬春希に電話がかかってしまうからもう春希くんは悶々としまくる。

旅行置いていかれたペットかお前は。

 

仕事していれば余計なこと考えなくていいってのは秒速にもあったなって話を前にもした気がする。

 

結果として1日たりとも休んでいない春希は麻理さんの帰還と共に帰宅を命じられる。

麻理さんはここまで春希に対して心配はしても過度の干渉はしてこなかったが、ここで大きく踏み込んでくる。

これが、春希には一番エグい。

クリスマスの夜以降、ひたすらに人の存在を感じていないと落ち着けないのに大晦日の電話が会話もなく切られたことで「おもわせぶりなことばかりして」「甘えたい」っていう気持ちが抑えがたくなっている。

なので余計なことを話す。

「あなたは昔俺が好きだった人に似ている」なんて、いやあれだよね、春希くんはここぞというところで最悪を自動選択するんだよね。

楽しいね。

 

麻理さんからしたら「冬馬かずさの代わり」にされてるだけだと思ってしまう。

キレる麻理さん、自室に春希を置いて出て行こうとする。

「またこのひとは、直前で逃げるんだ。

    俺を、放り出すんだ。

    俺を、見捨てるんだ。」じゃないんだよ。

馬鹿だなぁ君は。いいかい?

傷は耐えるものじゃない、痛みは訴えるものなんだよ。

耐えて耐えて誰かに撒き散らすくらいなら口に出すべきだったのに、そんなもの出しちゃうから余計嫌になる。

いや普通に考えて女上司の背中(スーツ)に射精ってやばいな(これ挿入はしてないっぽい?)?

それを許す麻理さん、すごいな?

 

恋愛感情があるとここまで人は人を許せる…?

 

許される春希くん、一気にメンタルが向上する(ぼくの麻理さんはどこ………????)。

メンタルが向上すると部屋の掃除するのめっちゃ春希っぽいけどそれで春希がいた痕跡なくされるのに不満な麻理さん可愛い。

 

麻理さん、2人きりで会いたいって言われたらエステには通うし酒は断つし、まだ子供を作りたくないのでピルを服用し始めたとかいう準備っぷりにその溺愛ぶりがわかる。

 

どうでもいいですけど麻理さん、ピルって別に避妊用ではないんですよ確か。なんか生理に伴うあれこれ不調を軽減したりするらしいですよ。ほらコンドームだってあれ被災時とかには水を数リットル入れるのに役立つんですし、靴下をかぶせたりすると形が保ちやすくなっていいらしいですよ(ラノベで知った)。

 

そうして過ちはじめましてしちゃう春希くん。

お前が過ち以外をしてる時の方が少ないけど。

 

このタイミングで出てくる武也、一日過ちしてた春希、速攻でバレる。

春希のために状況把握したうえで行動してくれるのどう考えてもセンチュリーベストフレンド。

それで浮き出る事実は「雪菜を放っておいてバイトの上司とよろしくなって昨日は五回ヤってました」なんだけど。

そこまで聞いても春希の味方しようとするあたりがほんと、武也ほんと……

 

俺にはよくわからんのが、そうなった時に全部話すのが誠実なのか、騙し通すのが誠実なのか。

「いやお前そうなった時点で誠実もクソもねぇだろ」ってのはわかる。

でもなっちゃったら、どうすんだろうなって。

 

やっぱ浮気する奴は最低なんだな。

本気だったらいいわけでもねぇぞ聞いてるのか北原。

麻理さんと雪菜の間で永遠とブラブラしてる春希、バラライカかよ。

 

春希に対する麻理さんの言葉がいちいち欲しすぎる。

それは春希にとっても求めているもので、同時にじわじわと苦しめる毒だろう。

 

 

「眠ってる男にキスして仕事に向かうとか、

   レディコミとかで見かけると、

   虫唾が走るシチュエーションだと思ってたけど…

   いざ自分がその立場になると……いいなぁこれ。」

破壊力が高すぎる。

 

一方の雪菜は春希と会うのが怖くて春希の覚悟を拒否してしまう。

すれ違うのが義務なのかな、ってお前そりゃふたり分の覚悟か強硬策がないとすれ違いしかないんだからそりゃそうなるわ。

 

永遠と白々しい文面を送り合う二人。

明かせないこの一月。

どん詰まりになって春希は麻理さんを頼ってしまう、そうだよお前は最低だ。

 

この時点でまだ雪菜に麻理さんとどうなってるかについて話せてない&麻理さんに雪菜と何があったか話せてないなのでまぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜酷い。

 

「私ってさ、例えば、冬馬かずさの代わりとかじゃないよな…?」

これなんですよね、春希はいっつも目の前の現実を仕事や他の女で塗り固めて、いずれ壊れるってわかってることを繰り返すんですよ。

「麻理さんが……必要なんです」(メビウスの輪から抜け出せなくていくつもの罪を繰り返す)

 

「俺はまだ諦めてないんだからな。

   俺たち四人が、何の憂いもなく馬鹿騒ぎをして、

   ただ楽しいだけの時間を過ごす日々をさ」

↑クソかっこいい

 

雪菜と会える日、麻理さんと会える日が重なる。

ひとまず雪菜との話し合いを済ませることを選ぶ春希だったが、その日は2月14日、雪菜の誕生日だ。

ぜひアニメ化してこの時の春希の顔を見たい。

 

結局麻理さんとの約束をすっぽかす形となりながらも雪菜との決着を何もつけられない春希、連絡がつかないので夜中だが麻理さんの家を訪ねるとそこは無残な荒れようだった。

「どうして来なかったんだよ北原…」

 

このタイミングで全部話す春希くん間が悪いってレベルじゃないけどもうなっちまったもんはしょうがないね!

 

「やっぱり私は代用品なんじゃないか!」

冬馬かずさの代わりではない、似てるけどそんなの関係ない。

でも、雪菜は?そんなこと、話されて思い当たらない人じゃない。

でもね、麻理さんも隠し事はしてたんですよ。

4月からアメリカに赴任する、また春希を置いて飛行機で、飛び去ってしまうって。

 

お互いに裏切って、愛して、捨てられたと泣く。

ホワイトアルバム 〜〜〜って感じで好きです。

 

「仕事は私を裏切らない。

   ずっと私だけを愛してくれる。

   ……お前とは違う」

 

ここまで書いて思ってるんだけどさ、文体とか構成とか、もろに時期とかメンタルの影響受けててしっちゃかめっちゃかすぎひん?

まぁプロじゃないしいいか。

 

麻理さんがアメリカに渡る日、男に振られて佐和子の前では泣ける麻理さん、ここがかずさと違うんだよな。

かずさにはそういう相手がいなかった。

仕事は完璧に近いのに男のこととなるとグダグダなのはかずさと同じだけど。

 

乙女だな(池田秀一の声)。

 

4人でのスキー旅行、これはノーマルエンドと同じなので最初なんかミスったかと思った。

突発的に始めることで逃げられなくするの、いい手だ、使う機会ないけど。

スキー、雪がないとできないってのがまたなんとも言い難い。

 

一方の麻理さんは一時帰国、しかしもうすぐまたアメリカへ飛んでしまうという。

スキー旅行に行ってしまっている春希は3人と仲良く会話をする、何事もなかった間柄のように、スキーをして、温泉に入り、世間話…

同年代だからできる同じ感覚の共有、わかる。

 

本来男2人、女2人で別れるはずの部屋を春希と雪菜の2人に無理やりさせる武也、策士すぎる。

それは当然、どれだけしらばっくれようとも、武也と依緒ではなく、春希と雪菜の決着をつける最終ラウンドに他ならない。

 

雪菜は振られる、その心はもうそこに預けられないのだと突きつけられる。

何よりも、春希はかずさに似ている相手に惹かれているという事実を、そして、もうあの頃の思い出なんて関係なくその人が好きなんだという事実。

雪菜の最低最悪の決断 / どうしてもそれだけは手に入れられなかったもの すら押しのけて、前に進む決意を見せつけられてしまう。

 

「わたし、身体だけなら、あなたを温めてあげられるよ?

わたしを…抱きしめてくれませんか?」

「俺はまだ彼女のことを諦めてない!」

「っ………ぅ」←好き

 

もう絶対に春希は雪菜を一番に置かない。その対象は雪菜じゃない。

 

『あれは、あなたがかずさを語るときの顔。

   本当に好きな女の子を語るときの顔だから』

 

雪菜は完全にかずさに対して勝てないと思ってる(向こうからもそう)ので、今春希の心の中にいる人がかずさと同じなら、もう勝てる道理はない。

 

残された時間は半日もない、春希は雪菜を捨て、麻理さんに会いに行く。

しかし、東京も雪、首都圏の交通網は雪をほぼ想定していないため非常に弱い、動かない。

長野から東京に出たとしても成田まで飛行機が飛ぶまでに着けるかは誰にも予想がつかない。

 

飛行機、それはこのゲームをここまでやった人間なら誰しもがあのシーンを思い浮かべる。

introductory chapterの最後、かずさが春希と雪菜を置いて飛び立った場所。

運命は誰の味方をするのか?

 

 

 

雪は止み、飛行機は飛び立った。

成田に春希は辿り着けなかったのだ。

 

 

しかし、運命とは手繰り寄せるもの、大人には様々な手段があるのだ。

雪の東京は動かない、じゃあ先に名古屋からアメリカに行ってしまえばいい。

そして、麻理さんの指定した時刻には、時差というトリックを使って応える。

詭弁も詭弁。汚い大人のやり口だな。

でも、無理を通して掴み取るためにはちょっとぐらいのズルはさ、許してあげたいよな。

 

ここでの対比はかずさが飛び立って日本に残った春希と、追って海外へ飛び出しそこでいっしょに生活することに決めた春希。

高校生なんて言ってしまえば生活力なんて皆無、ただの子供だけれど、成長した今だからできる、現実的にしたプラン。

人間、成長して身につけたものはこうやって使っていきたいよな。

 

そんなこんなであの三年前では関わりのない(少なくとも、直接は)ヒロインたちとのルートはこれにて完結。

どれも非常にやりがいのあるシナリオだった。

それぞれにいろんな間違いを犯し、傷ついて、立ち直って、前に進んで、そして何よりも雪菜を裏切って終わる物語。

 

ならあと救うべき女の子なんて1人しかいないんじゃないか?

closing chapterもついに最後。

終わりの終わり、そして、更なる未来への話は、またいずれ。